「乾杯!ごきげん野郎」
土曜日は、今年4度目のフィルムセンターへ。この日は「乾杯!ごきげん野郎」(1961・ニュー東映)を鑑賞。ラピュタ阿佐ヶ谷で上映している「わたしを深く埋めて」とどっちにしようか迷ったのだけど、金曜からえらく落ち込み気味だったので、少しでも元気になろうとこちらの映画にした次第。
あらすじはコチラ(キネマ旬報データベース)
鹿児島の養鶏場で働く、コーラスをやってる青年4人組(梅宮辰夫、南廣、今井俊二、世志凡太)が歌で身を立てることを決心し、上京する。そしてあの手この手で売り込みをしようとするのだけど、なかなかうまくいかない。あきらめて鹿児島へ帰ろうとする彼らだったが、彼らを気にかけていた歌手明石まゆみ(顔は変わらないが声がえらく若い三田佳子)の協力で彼らの歌がヒットし。。。というお話。
最後にヒットする歌(Wikipediaによると「幸せはここに」というタイトルらしい)は作品の中で何度も繰り返されるのだけど、前述のとおりえらく落ち込んでいた自分にはいい励ましになりました、ええ。最後には私もごきげん野郎、いやごきげん女になってフィルセンを後にしました。
ちなみに4人組のコーラス場面の歌声の吹き替えはひそかにファンだったりするデュークエイセス。
この彼らの歌のヒットの仕方があの頃ならではな感じです。彼らは急行「霧島」で鹿児島に帰るわけですが、まゆみが知人の放送局の人に頼んでラジオでがんがん流してもらう。鹿児島に電車がつく間にいろいろな人がこの歌を気に入り、鹿児島につく頃にはすっかり故郷の英雄に。そして飛行機で鹿児島に着いたまゆみも出迎えてくれているという次第。ちなみに霧島は東京鹿児島間で1日かかったみたいです。
作品の中でお気に入りの場面は、歌のコンテストに落選して落ち込んだ4人組が、下宿している自動車工場の倉庫で工場の娘に励まされて歌う場面。これが工場からバラエティーショーのようなセットで歌う幻想となっていくのですが、合成で4人組が3組も現われてハモったりするのがいい感じ。最後はドラム缶の上に立って決まるのですが、そのドラム缶が崩れちゃうオチ付き。
話の中の小ネタで、工場の中で練習する4人組の歌声を聴いてファン第一号になった寝たきりの女の子とのエピソードにホロリとし、メンバーの一人が飼う鶏が最初はヒナだったのに、最後は鳥かごに入りきらないほど成長しちゃったのは笑えました。
余談ですが、4人組が売り込みに行くときのテレビ局がJOEX(=テレビ朝日の呼出称号)や、まゆみの所属するプロダクションの会長(エノケン!)にインタビューするときのレポーターのマイクが「NET(=今のテレ朝)」だけ文字が書かれているのは東映がテレ朝の株主だからでしょうか。
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