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2007/03/06

「網走番外地」鑑賞。

「網走番外地」(1965年・東映東京)を自宅でDVD鑑賞。監督は石井輝男先生であります!
あらすじはコチラ(キネマ旬報データベースより)

「網走番外地」シリーズで最初に観た作品は「網走番外地・南国の対決」です。まだこれしか観たことないんですけれど。なぜ観たかというと、復帰前の沖縄でロケしてたからです。もちろん車線は右側通行の時代です。沖縄フリークとしては、見逃すことのできない作品なのですよ。

閑話休題。私はこれまで、この作品は健さん扮する橘が渡世の義理で大暴れ→網走に送られる→脱獄しようとするっていう展開だと思っていたんですが、外れでした。

冒頭は、橘やこれから橘と因縁浅からぬ仲になる権田(南原宏治)、アラカンさん扮する阿久田老人実ハ鬼寅たちが網走駅に到着する場面から始まります。ここで橘の「零下20度が何だ、つららだと思えばいいじゃないか」なんていう利いた台詞がでてきます。もうここでこの映画の世界にはまっちゃいました。

その後、阿久田を鬼寅だと気づかず「鬼寅と兄弟分だ」と自称する依田(例により悪役がイカす安部徹)の牛耳る獄舎に橘たちは収容されますが、橘はとにかく依田やら権田に絡まれる絡まれる。(この絡まれるシーンの合間に、橘のこれまでの人生の回想シーンが出てきて、網走に来るまでの過程が描かれます。BGMはもちろん「網走番外地」。橘がドスもって殴りこみかけるシーンはかっこいいぞ!)しかし根がいい奴の橘は阿久田の体調を思いやったりしてもいます。これが後で彼の命を救う訳ですが。
この獄舎の場面で、橘や田中邦衛、待田京介たち新入りが自己紹介するのですが、田中の警察署の名前を並べたてる台詞が面白かったな。阿久田の「ご大典(→昭和天皇の!)の特赦を受けて・・・」なんて枯れた風情で指折り数えながら言う台詞もこの人の服役の長さと罪への悔いを見事に表現しとります。

作品途中で面白かったのが、あまりにも周囲の人間たちから「あいつは点数稼ぎだ」といわれる橘は、服装検査のときに自分の囚人番号に引っ掛けたギャグをかまします。ここから囚人たちの番号に引っ掛けたギャグ大会が始まり、最後は囚人たちの阿波踊りになるなんていうぶっ飛んだシーン。このぶっ飛び具合が石井監督らしいな。

橘には乳がんにかかった母と、妹がいます。そんな橘を早く出獄させてやろうと奔走するのが丹波哲郎先生扮する保護司の妻木。橘は母の病状が気になってしょうがないのですが、そんなところに依田や権田たちが脱獄計画を企て、橘の心も揺らぎます。でも、ここで脱獄したら妻木の尽力もパーになってしまう。
しかしその計画をぶっつぶして橘を救ったのは阿久田いや鬼寅の機転。この場面の、それまでは枯れた雰囲気を漂わせていたアラカンさんが見せる凄みは実にすばらしい。

ああしかし、鬼寅のヘルプにもかかわらず、作業に行く途中で橘と手錠でつながっている権田が脱走をし、巻き添えで橘も脱走する羽目となってしまう。雪原の中を逃げ回る2人。途中で、権田は妻木家に偶然忍び込み奥さんを殴っちゃったりしますが。
脱獄を知った妻木は激怒し、やっと入手した橘の仮釈放の書類を破り捨て、ライフル片手に2人を追います。この追跡の場面の橘・権田VS妻木のトロッコによる追っかけあいは大迫力です。そして、2人は手錠を切る為に線路に横たわり、電車の車輪で見事に切り離します。この辺の追っかけっこやらアクションシーンは、はラインシリーズをはじめとする石井監督の作品の名物でありますな。

結局、権田は怪我をして橘に助けられ、妻木とともに病院へ向かうのでした。ちなみに橘母は民生委員の尽力で手術を受け、無事を取り戻したのでありました。

全編に通じるのが、橘の母への思い(これが怪我をして母の名を呼ぶ権田を救う理由にもなりますな)や、橘と妻木、鬼寅との無言で通じる男の友情。この辺は「南国の対決」にも引き継がれているテーマだなあ、と。
そのほか、憎憎しいが実は小心者なんじゃないか?と思ったらやっぱりそうだった安部、笑いが怪しげな南原、柔らかな物腰のスケコマシ役待田など、個性的な俳優陣が脇を固めているのが実に楽しい。
※この作品、主要キャストの女性って橘の母と妹、妻木の奥さんだけという野郎度数90%な映画だと気づいた。。。

余談ですが、わたくし高校の修学旅行で網走監獄を見学しました。騒ぎたい盛りの女子高生二百余名が監獄をわいわいと歩き回る様は、今思うとシュールな光景に思えます(苦笑)。

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コメント

私は網走監獄に行ったことはありませんが、
府中刑務所の中には入ったことがあります。

『網走番外地』、白黒画面に広がる銀世界が印象的でした。

>リネン様
コメントありがとうございます。網走監獄では、囚人の蝋人形のクリカラモンモンにえらく動揺したことを覚えています(^^;。(クリカラモンモンの意味をそのとき知った16歳の初夏でしたトホホ。)

さて映画のほうですが、あの大雪原の中に繰り広げられるアクションは実にすごかったです。石井監督と雪といえば、新東宝時代の「猛吹雪の決闘」も雪山アクションですね。これも観てみたい作品のひとつです。

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