「光州5・18」
今日は有楽町のシネカノンに「光州5・18」を観にいってきました。
10:25からの上映を狙って行ったのですが、チケット売り場には長蛇の列、、、と、今日は映画の日なのだった!この回のチケットは結局私のちょっと前で売り切れてしまい、次の回の上映を観ることにしました。
時間が余ってしまったので、映画を観にいった後で行くつもりだったBodiesに行って運動してました。
さて、映画ですが。1980年に韓国で起きた光州事件の数日間を描いた作品。
普通の生活を送っていた主人公たちが、軍部の圧力に対抗して市民軍を結成し、最後には死んでしまうやるせない展開。兵士たちが学生や市民や学生たちに暴力をふるい、銃を向け、市民たちも火炎瓶を投げるところから始まって、さらに武装して軍隊に立ち向かっていく様は、まさに戦場だった。
一応主人公はタクシー運転手のミヌなんだけど、ミヌが思いを寄せる凛としたたたずまいの看護婦シネ、ミヌの弟の高校生ジヌ、シネの父の予備役軍人フンス、ジヌが通う教会の神父などそれぞれのキャラが立っていて群像劇の側面もあるような。特に、元軍人ながら軍部の動きに疑問を持ち市民軍の隊長となるフンスasアン・ソンギのたたずまいのかっこよさが印象的。
重苦しい題材ではあるけれど、ミヌの同僚のインボン(演ずるパク・チョルミンの演技が竹中直人になんだか似ていた!)とインボンのタクシーの乗客だったチンピラのヨンデのユーモラスな掛け合いが苦しさを和らげてくれます。
光州事件が起こった頃私は小学校低学年でしたが、この事件のことはあまり覚えていません。この事件の後に大平首相が急死したことは覚えているのですが。この頃の記憶は覚えてることと忘れたことが混ざり合っている。
で、youtubeでこんな画像を見つけました。光州事件と衆議院解散を報道したニュースです。
このニュースによると、韓国でも事件が起きたときは報道管制で報道されていなかったらしい。
あの頃の韓国は戒厳令、夜間外出禁止令と政府の締め付けが激しかった。学生のデモもいっぱいあった。そんなわけでずーっと私は韓国には暗いイメージを持ってました。そのイメージが消え去ったのが、大学の同級生だった陽気な韓国からの留学生と仲良くなってから。彼女は韓国の話をいろいろしてくれて、韓国への興味が一気に深まったのでした。そういえば、彼女が韓国映画のことをゼミで発表したときに紹介してくれた映画がアン・ソンギの出ていた「ディープ・ブルー・ナイト」だったなあ。
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» 封印が解かれた光州事件の映画 『光州5・18』 [千恵子@行政書士]
封印が解かれた光州事件の映画 『光州5・18』韓国は一番近い「国」。すぐ隣りなのに報道も少なく知らされざる地。その半島最南端、全羅南道の道庁所在地で1980年に起きた光州事件は、日本では話題にもなっていない。韓国でも軍事政権の情報操作で、長らく封印されていた事件。
映画『光州5・18』を作ったキム・ジフン監督は、事件当時は9歳。戒厳令下の報道は民衆を「暴徒」扱いしていた。真実を知らされなかったとはいえ、知らなかった自分を恥じた監督は、資料を調べ、当時の関係者からの丹念な聞き取りで完成させた作品だ。... [続きを読む]
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この作品ご覧になられたんですね。
重いけど、いい作品ですよね。
で・・・いいですよねぇアン・ソンギ(笑)。『武士MUSA』でもそうでしたが、若手に活躍させながらも、しっかりとおいしいとこ持っていきますよね。かの人にもこういう活躍をしてほしかった・・・。
投稿: とめ | 2008/06/02 00:38
>とめさん
アン・ソンギ氏は遅まきながらこの映画で存在を知ったのですが、話が進むにつれて増していく存在感がいいなあ、と思いました。ええ、確かにあのお方にはこのようなポジションに到達していただきたかったですなあ。
それと、映画を観終わったあと検索していて「ディープ・ブルー・ナイト」にアン氏が出演していたことを知った次第です。ゼミで見たときは一部分だったので、全編みてみたいです。
投稿: なべら | 2008/06/02 21:30