「陰獣」
おととい、神楽坂に「陰獣」を観にいってきました。
出口結美子さん、月船さららさんという同い年の女優さんがユニットを組んだ「metro」の旗揚げ公演です。
月船さんのお仕事に最近興味を持っていて情報をチェックしていたら、ご本人のブログで新しい表現の場を求めて出口さんと「metro」を結成されたことを知って興味を持ったのが観にいったきっかけです。
彼女たちとは同世代なのですが、「何かをやりたい!」ということでアクションを起こされたことにシンパシーを感じたのであります。で、ひっそり応援しておりました。
それと、今回は土曜ワイド劇場の「美女シリーズ」でおなじみの「陰獣」(妖しい傷跡の美女)と「化人幻戯」(エマニエルの美女)を題材にしていた作品になったのも大きなポイント。ヒロインの静子と由美子は美女シリーズの中でもとくに印象に残る人たちです。シリーズ中でもこの二人は一番明智センセイに接近してますな。
最近は大きな劇場でしか芝居を観てなくて、小劇場に行ったのは実に久しぶりだったのだけど、役者さんたちとマジかに空間を共有できるのは実に楽しいな、とまず思いました。舞台を対面式の客席がはさむ形式のセッティングだったので、本当に濃厚な劇空間でした。
キャストは出口さんが静子、月船さんが由美子。
出口さんは貞淑さの中から次第ににじみ出てくる裏の顔を巧みに出していたと思います。
月船さんは「美少年めいた美貌」という言葉の似合う無邪気な殺人者。
二つの作品が交互に進んでいくのですが、こうして並べてみると静子は陰、由美子は陽というキャラクターが鮮やかに見えてきます。で、二人とも「愛されたかった」人なんだろうなあ、と思った次第。
出口さんは春泥夫人をやっているときの行っちゃったまなざし、月船さんは小林少年やっているときの少年キャラも良かったな。
男性陣は、平田を演じた鴇巣さんの不気味な存在感が乱歩ワールドを形成してていいです。
寒川と明智を両方とも丸山さん(いい声!)に演じさせる設定は面白かった。この設定が二つの作品を繋ぐ重要なポイントかも。
池下さんは殺されるシーンが2回もあって一番体力を使う役か?
・・・と2時間15分目一杯楽しませていただきました。
「metro」の今後どのように活動していくか、楽しみです。
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