15日に、国立劇場で開催された「琉球舞踊特選会」を観にいってきた。7月に琉球舞踊が国の重要無形文化財に指定された記念の公演で、出演者はその際に指定を受けた師匠方でありました。
印象に残った演目をいくつか。
「高平良萬歳」(宮城能鳳)
まなざしや動きに敵討ちをしようとする鋭さを感じた。「万歳敵討」の物語のエッセンスを見事に凝縮した踊りだった。
「諸屯(しょどん)」(宮城幸子)
実は三線の優秀賞も教師試験もこの踊りで使う「しょどん節」で合格したので、この踊りには思い入れがあったりします。曲と踊りが見事に絡み合って、「いい踊りだなあ」という陶酔感を味わえた。僭越ながら、宮城さんのこの踊りへの思いと私の思いがマッチングしたからそうなったのかもしれない。
「花風」(佐藤太圭子)
思う相手をひそやかに見送る切なさがしみじみと伝わってきた。下出し述懐になったらさらにその切なさが胸に迫ってきてキュッときた。
それにしても沖縄の女性のウシンチーの着付けは美しいものだと改めて思った。
「加那ヨー天川」(谷田嘉子・金城美枝子)
今まで観た中で一番楽しい「加那ヨー天川」だった。じゃれたりすねたり、ラブリーで、ちょっとコミカルなやり取りが最高。
「鳩間節」(親泊久玄)
昔の芝居役者風の、ざっくりとした振り付けながら芯のある素晴らしい踊りだった。こういう雰囲気の「鳩間節」もいいなあ!
地方の先生方も人間国宝のお三方を始めとした顔ぶれで、三線弾きの端くれとしてはこちらも大いに堪能させていただきました。このようにいい舞台を観ると三線の練習をきちんとやろう!と励みになります。(ところで将来、国立劇場で、「琉球古典音楽」だけの公演もやってほしい。まだ古典音楽だけの公演ってやってないような気がするので。)
惜しむらくは、私の習っている野村流の地方の席が上手側で、上手よりの私の席からは舞台の横にある壁が邪魔して声があまり聴こえなかったことだぁ(泣)。
YouTubeの琉球新報のページで、国立劇場おきなわでの公演の様子をアップしてましたのでよろしければ。

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