カテゴリー「カブキノハナシ」の31件の記事

今月の歌舞伎座は酒飲み祭り

歌舞伎座昼の部、昨日行ってきました。
今月の昼の部は豪華5本立て。もっとも割り合いさらりと観られるラインアップではあります。

私は雀右衛門、吉右衛門「女五右衛門」が心に残りました。ジャッキーの傾城のあで姿と美丈夫の吉右衛門の錦絵のような舞台。短い幕ながらゴージャスな気持ちが味わえます。「巡礼にご報謝」でかんざし投げるのが色っぽくて好きなんだよね。
この場面の出てくる「けいせい濱真砂」は昔国立劇場で上演したことがあったのだけど、うまく料理すれば面白くなる作品なのでまたやってくれないかなあ。

ところで今月の演目、「猩々」、「魚屋宗五郎」、「助六」とお酒に関わりのある演目が並んでますね。

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歌舞伎座の初日

歌舞伎座の初日
昨日は、友人と歌舞伎座の初日・夜の部に行ってきました。今年の演目は「鶴寿千歳」、「連獅子」、「助六由縁江戸桜」と正月向けな並びでいい感じ。

歌舞伎座の初日
「助六」は、団十郎さんが演じるバージョンなので、ロビーには河東節御連中の出演表が置かれてます。河東節の「助六」は、好きな曲なのでワクワクします。

今回の私のお目当ては「助六」。梅玉さんが初役で白酒売を演じるからです。
舞台開始約1時間後、白酒売登場。助六に意見をする所とか、ケンカ指南の所とかコミカルな場面をすっと演じていて良かったな。「植木屋」とか上方系のつっころばしをやったのもこの役に役立ったのではないでしょうか。梅玉さん、こういう江戸和事の役でもいいセン行きそう。

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京都・南座の顔見世

Rimg2926Rimg292416日に、南座の顔見世興行に行ってきました。今回は、昼の部を友人の皆さんとワイワイと観劇。

ごひいきの梅玉さんは、トップバッターで「将軍江戸を去る」の慶喜役。登場時、静かに書物を読んでいるときの静かなたたずまい。山岡鉄太郎(片岡我當)との熱い議論。この動と静の対比が鮮やかでした。江戸っ子の私は、この幕の最後、慶喜が江戸を去っていく場面を観るといつも目頭が熱くなるのでありました。

幕間は、隣の席に座っていた歌舞伎の好きなおじちゃんも含めて歌舞伎談義。楽しかった~。

「勧進帳」は長唄が好きです。何度聴いてもいい曲だなあ、と思う。
今回は、花道のほぼ真上の席だったので、「これやこの」で義経の振り返るところをばっちり観ることができました。藤十郎さんは本当にお若いですなあ。
新・錦之助の富樫は声の調子がイマイチのようだったのですが、回数を重ねていけばいい富樫になるんじゃないでしょうか。

「すし屋」は菊五郎の権太。最近は仁左衛門の上方バージョンを観ることが多かったので、久しぶりの江戸前権太。江戸バージョンは、若葉内侍達を呼ぶときに自分で笛を吹かなかったり(たぶん、切腹してるポーズをキープするためでしょう)、ビジュアル重視なんだと気づきました。

おしまいは「二人椀久」。松山as孝太郎の黒に赤の裏地の衣装のなまめかしいこと。椀久as仁左衛門のラストのポーズの狂おしさ。いいですねえ。

お芝居終了後は友人の皆さんとお土産の買出し。木屋町そばのRAAKでかわいい手ぬぐいを眺めたり、村上重本店で漬物を買ったり。短時間ながらしっかり楽しいお買い物タイムとなりました。

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歌舞伎座 夜の部

歌舞伎座夜の部に行ってきました。先ほど帰ってきて、まず家族から知らされたのがオシムさんが倒れたというニュース。

夜の部は「九段目」が良かった。特に、戸無瀬(芝翫)が小浪(菊之助)を斬ろうとする場面の緊迫感。尺八の「鶴の巣籠」と三味線の弾く音が絡み合い、雪のしんしんと降る中で二人は死に向かい合う。「九段目」っていい芝居だな、と初めて思った。

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ママいつまでも生きてね

ラピュタ阿佐ヶ谷のダイニチ映配特集で「ママいつまでも生きてね」(1970・大映東京)を観てきました。
あらすじはコチラ(キネマ旬報データベース)

中学生の文夫(中村光輝)はスポーツも勉強もできる人気者。そんな彼をある日病魔が襲う。肩が痛むので病院で診てもらったところ、骨肉種に罹っていたのだ。進行を防ぐために文夫は腕を切断するが、それでも彼はパパ(小山田宗徳)、ママ(月丘千秋)や姉たち、友人に支えられパワフルに生きていく。
やがて文夫は家族で万博@大阪に行くことができるほど元気になるが、万博の会場で文夫は腰の痛みを訴える。骨肉種が転移していたのだ。。。

今の中村歌昇、当時の中村光輝が主人公の少年を演じているので観にいったのだけど、ニクいほどうまい!彼が名子役だったという話は聞いたことがあったんだけど、本当なのだなあ。腕を切断する手術をするために麻酔を打つ場面の悲しみと恐怖の入り混じった表情なんて真に迫ってました。

あらすじは闘病モノにありがちな内容だったのだけど、かなりハードな状況でもポジティブな文夫クンを見ていて、人間、腐っちゃイカンのだな、と思いました。月並みな感想ですが。

がんセンターの明るくシャキシャキした看護婦がなんと悠木千帆(樹木希林)、パパの同僚の新聞記者に伊達三郎なんていうビックリキャストもあり。万博のシーンは現地でロケしていて、貴重な映像かも。

オープニングの音楽(by渡辺岳夫)がパヤパヤいっていて、翌年の「温泉みみず芸者」の音楽を思い出したのだけど、パヤパヤいうのは当時の流行だったのだろうか?文夫クンのお葬式の場面にまで流れるのにはちと困った。
そして文夫クンの好きな野球チームは、もちろん巨人などではなくロッテなのでした。なぜかはWikiのココを読んでみてくだされ。

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祝・中村梅玉丈紫綬褒章受章

今日の朝刊を見てガッツポーズ。
ごひいきの梅玉さんが紫綬褒章を受章することになったのです。

秋の褒章、五木さんら778人 17団体、ヤワラちゃん3度目(中日新聞HP)

昨晩のドラゴンズ日本一に続き、うれしいニュースであります。

11/3追記。
日本俳優協会のHPに記者会見の様子がアップされてました。
http://www.actors.or.jp/news/index.html

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名称変更してみてはどうだろうか?

FC東京対川崎の試合、行ってまいりました。

Rimg2465いやはや、ボード見て「テセ、テセ、テセ!」と口走ってしまった。トホホ。。。FC東京史に残る試合だな、こりゃ。

Rimg2463通称「多摩川ダービー」の時代は、引き分けだったりうちが勝ったりしてたから、「多摩川クラシコ」→「多摩川ダービー」に思い切って名称変更してみませんか。
冗談はさておき、川崎にはすっかり力の差をつけられてしまったなあ。うちのチームも、ホントいろんな意味でオトナに成長しなきゃいけないと思う。選手も、フロントも、サポも。

Rimg2456Rimg2462ノッポンブラザーズはかわいいですなあ。
靴の模様が東京タワーだよ。

試合終了後、NHKホールへ「NHK古典芸能鑑賞会」を観にいく。渋谷混みすぎ~。
今回のお目当ては、團十郎の松王、梅玉の源蔵での「寺子屋」。青学同級生対決であります。
團十郎型の松王は、首実検を刀を源蔵に突きつけながら行います。この型、一度観たかったのです。実際観てみるとビジュアル的に派手で楽しい。
梅玉は、昔源蔵をやったときより青さが取れて静けさが身についてきたと思う。この人は、年を重ねるほどいい役者になるんじゃないだろうか。

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歌舞伎で、アウェー鑑賞。

歌舞伎でも、アウェーに観にいくことがあります。(私のホームは歌舞伎座なので)大阪、名古屋、京都、博多の大劇場から、地方の公営ホールまで。まあ、アウェーの洗礼はありませんが。

今回は、夏恒例の巡業の公演を観に松戸森のホール21まで行ってまいりました。自宅より約1時間半。近距離アウェーといったところか?
ちなみに歌舞伎は毎年夏に東、中央、西の三コースに分かれて各地の公営ホールで公演を行います。これが毎日違う場所で公演するので、関係者の皆様にとっては相当なアウェーの状況かと思われます。

さて、感想をちょっと。
「正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)」
松江の五郎と梅枝の舞鶴。梅枝がイイ。楚々とした中に秘めた強さの見えるところが絶妙。彼がすくすくといい女形に育ってきているのがうれしい。

「口上」
信二郎改め錦之助、玉太郎改め松江の襲名ご披露。ごひいきの梅玉さんが座頭で口上を取りまとめていたのがうれしかった。

「番町皿屋敷」
岡本綺堂版の、幽霊の出ないバージョンです。この作品を観て梅玉さんのファンになった思い出の作品なので、特別に思い入れがあるのだ!ちなみに初めて観たときの腰元お仙は東蔵さん、奴権次が錦吾さん。その彼らが今回は渋川後室眞弓と用人十太夫をやっているのに時代を感じます。(ちなみに、それは18年前のこと!)
梅玉さんの播磨は、昔よりも貫禄があって、台詞に感情の裏づけがある感じがします。お菊を斬ろうとして静止する権次(梅蔵さん好演。)に向かうときの青い炎が燃え上がるような怒りは今回初めて観られました。

「戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)」
信二郎、松緑、隼人の三人の演目。信二郎さんのすっきりしたかっこよさはいいですねえ。松緑青年も貫禄付いてきていい感じ。隼人君は、ちょうど少年からオトナへ切り替わる年頃なんだろうな。これで声変わりが終わって色気が出てくれば鬼に金棒だ!

まあそんなことで、この三連休は映画、サッカー、歌舞伎と好きなものを堪能できました。ああ、シアワセ。

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避暑地のバレエ

Rimg1843清里の萌木の村で、清里フィールド・バレエを観てきました。
萌木の村の野外舞台で、川口ゆり子さん、今村博明さんをはじめとするバレエ・シャンブルウエストの皆さんがステキな舞台を見せてくれます。
私の観た日は、名場面集を集めたコンサートと、歌舞伎とバレエのコラボレーション「時雨西行」。この「時雨西行」にごひいきの梅玉さんが出演されているので観にいった次第です。

感想を少々。。。ちなみに、私はバレエ鑑賞に関してはビギナーであります(^^;。
アルンダウン
「美しく青きドナウ」などのヨハン・シュトラウスの曲に合わせて色とりどりの衣装を身にまとった女性ダンサーたちが軽やかに踊ります。
舞台の後ろが林になっているのですが、薄暗闇に浮かぶ木とダンサーたちの衣装の色のコントラストがなんともステキ。

コリントのセージ
違う色の衣装を着た男女ペア4組が同じ振りで踊ります。衣装が華やかで王子様と王女様が踊っているみたい。夢のような舞台です。
アルンダウン、コリントのセージは衣装も楽しめる作品でした。

海賊より グラン・パ・ト・ドゥ
これは男性ダンサーのワイルドでダイナミックなダンスに目を奪われました。女性ダンサーのほうも、ものすごい回転数で連続回転のある振り付けがあったりして、「バレリーナってすごい!」と感動の一幕。

ジゼル第2幕より
この場面こそ、この野外バレエのためにあるようなもの。恋人のジゼルを失ったアルブレヒトは、妖精になったジゼルに出会う。しかし、妖精に出会った男は死ぬまで踊り続けなければならない。ジゼルはそれを救おうとするが、それはは叶わず。。。
ジゼルをはじめ、妖精たちが白いチュチュをまとって舞台に現われると、そこは一気に幻想の森の中に!ファンタスティックな気分が味わえました。

時雨西行
旅の途中に西行法師は雨に降られ、江口の君という遊女のもとで雨宿りをする。西行は彼女と問答をするが、実は彼女は菩薩の化身だった。
西行役のの梅玉さんだけ日本舞踊の振りなんですが、西行の心の今村さんや、西行の語る戦物語を男性ダンサーはバレエで表現します。江口の君は川口さんでこれもバレエ。でもこれが不思議とうまくコラボレートしてるんです。歌舞伎や日本舞踊の土台のある人とバレエの土台がある人たちが組んだから、うまくいくんでしょうね。西行の戦物語の場面の梅玉さんの勇猛な振りと男性ダンサーたちの躍動感との対比はなかなかのものでした。
江口の君が菩薩になって現れるラストシーンの静けさも、野外の静けさとマッチングしていい感じです。心がスーッとするような舞台でした。

避暑地のバレエ
旅のおまけ1
初狩PAにあったアドマイヤの自販機。珈琲を入れる様子をライブ中継してくれます。BGMは珈琲ルンバ(笑)。「あなたのために(はあと)ドリップ中」って書いてあるのがけなげです。
製造工程を実況生中継してくれる自動販売機(エキサイトニュース)
livecoffeeさんのサイトがこの自販機のことを詳しく書いてます。

避暑地のバレエ
旅のおまけ2
小海線の「ドアをあけるときはボタンを押してください」シールには、かわいいカモシカ君がデザインされています。

Rimg1851_2旅のグルメ
小淵沢駅で購入した駅弁。八ヶ岳高原野菜とカツの弁当です。まさか、お弁当に生野菜が入っているとは!
でも、チキンカツだし、生野菜どっさりだし、ライトにおいしくいただけました。オススメです。850円。内容の割にはお手軽価格だ!

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好きな役者の好きな役を観る幸せ

今日の昼間は歌舞伎座昼の部に出かけました。
今月のお目当ては、「妹背山婦女庭訓」の小松原から吉野川まで。歌舞伎版「ロミオとジュリエット」のようなお話です。ロミオとジュリエットに当たる久我之助に中村梅玉さん、雛鳥に中村魁春さん。この2人の顔合わせでの「吉野川」をずっと観てみたかったので、希望がやっとかなってうれしいです。
魁春さんの雛鳥は、16年前にこのお芝居を初めて観た時と変わらない可憐さにびっくりです。梅玉さんの久我之助は、梅玉さんの演じた役の中で特に好きな役なので観ているだけでウットリ状態でした(笑)。

夜は、新文芸坐の勝新太郎特集のなかの一本「座頭市物語」を観にいきました。コチラは平手造酒役の天知茂さん目当てです。映画館で観るのは2回目ですが(しかもこの前も新文芸坐!)、改めて観ると天知さんの目の演技がいいなあと思いました。あと、伊福部昭の音楽もなかなか素晴らしい。

昼の梅玉さんの久我之助、夜の天知さんの平手造酒と好きな役者の好きな役を観ることができた実に幸せな一日でありました。

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俳優祭へ行く

俳優祭へ行く

今日の名古屋戦は欠席、、、しまして、歌舞伎俳優さんたちが属する日本俳優協会主催の俳優祭に行ってきました。まあ、歌舞伎俳優のファン感謝デーのような催しでしょうか。俳優さんたちが模擬店をやったり、おふざけの入ったオリジナル作品をやったりする楽しい催しで、数年に一度の開催なので今回は名古屋戦でなく俳優祭をチョイスした次第であります。

今回の目玉は歌舞伎版!「白雪姫」です。これまでの俳優祭で何度か上演された俳優祭の歴史上では名作のひとつであります。今回は玉三郎さんの白雪姫に幸四郎さんの王子様、團十郎さんの継母。
白雪姫は、みごーとに歌舞伎のお姫様の演技で演じていて楽しいです。幸四郎さんは青いハンカチ持参で登場(笑)。團十郎さんはパワフルでした。菊五郎さんが「北千住観音」という千手観音役で終盤に登場して一気に舞台をさらってました。このお方、いつも俳優祭で笑えるネタをしでかしてくれて最高です。

模擬店は、間近で俳優の皆さんに会うことができるのがうれしいひと時です。みなさん、普段舞台で大きな声を出しているので、売り込みの呼び声も見事に大きいのでありました。
私は梅玉さん経営の画廊でとある商品をゲット。今年の俳優祭はこれでもうモトが取れた気持ちでありました。

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歌舞伎座夜の部

歌舞伎座夜の部

昨日の夜は、歌舞伎座の夜の部を観にいってきました。
今月の夜の部は、歌舞伎の作品の中でも特に好きな「め組の喧嘩」がかかっているのでゴキゲンです。なぜ好きかといいますと、この作品は私の地元が舞台になっているんですね。神社で起こった火消しのめ組と相撲取りたちの喧嘩を描いた作品なのですが、登場人物の台詞の中にも、地元の地名がけっこう出てきたりして。
それと、作品中で描かれるめ組の面々のアクションがカッコイイのです。観ているだけでスキッとする芝居です。
さらに、今回はめ組と相撲取りの喧嘩を止める(←おいしい役!)炊出しの喜三郎がごひいきの梅玉さんだったので、さらにゴキゲンなのでした。

ところで「炊出し」ってどんなお仕事?と思ってたら、イヤフォンガイドを借りていたツレの友人が解説に出てきたので教えてくれました。文字通り、災害時に炊出しをする際に責任者となるお仕事なのだそうです。だから火消しの面々とも懇意なんでしょうねえ。しかし、災害時に炊出しをする職業があるとは、江戸時代の江戸はやっぱり火事が多かったからなのでしょうか。

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2日連続の歌舞伎座(その2)

錦之助

昨日の記事の予告どおり、歌舞伎座の昼の部を観にいってきました。昼の部は最初の曾我兄弟の踊りの梅、「男女道成寺」の桜、「菊畑」の菊と舞台に花が満開の演目が並びます。写真は、デパートの高島屋から新・錦之助に送られた引き幕の写真。襲名や初舞台のときは、いつもの三色幕に加えてこういう引き幕が良く使われます。

二代目錦之助の襲名披露演目は「菊畑」の虎蔵実は源牛若丸。若衆のふんわりとした色気の中に源氏の血を受ける凛とした気概が感じられました。それを支える吉右衛門さんの智恵内がゴキケンな役ですばらしい。

ごひいきの梅玉さんは「頼朝の死」で父の死因を懸命に追及する源頼家を演じます。しかし母の政子をはじめとするオトナたちは家を守るためにそれを決して明かそうとしない。梅玉さんはこの壁にぶつかって苦悩する様を見事に演じていました。
それと、2幕目で頼家が柱にもたれかかって月を眺める場面がなかなか叙情的な雰囲気で好きですね。新作歌舞伎ならではの近代的な場面です。

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2日連続の歌舞伎座(その1)

この土日は歌舞伎座の昼の部、夜の部を2日かけて観ます。Jリーグが開幕すると、スケジュール調整が大変です(^^;。

今日は夜の部。
今月は中村信二郎改め二代目中村錦之助の襲名披露興行でもあります。錦之助は、萬屋錦之介さんの前名です。映画の世界で大きくなった名前が、歌舞伎の世界へ里帰りしたわけですね。

錦之介さんの作品はあまり観たことがないのですが、亡くなる少し前にお父様の3代目時蔵の追善興行か何かで久しぶりに歌舞伎の「幡随院長兵衛」をやることになった時に「徹子の部屋」に出演していて、幡随院長兵衛が当たり役だった先代吉右衛門の舞台を覚えていて、話をしてくれる方を役づくりの参考に探しているようなことを言っていたのが印象に残っています。それだけ、この役に賭けてたんでしょう。

閑話休題。新錦之助は涼やかな二枚目な役者さんです。夜の部の襲名狂言は「双蝶々曲輪日記」の相撲場の若旦那与五郎と相撲取りの放駒の二役。与五郎はとろけだしそうな若旦那振りがイイ。放駒はチョコチョコ動き回って駄々っ子みたいなところがイイ。二役の対比がうまく出ていたと思います。ガンバレ新錦之助。

明日は昼の部に行きます。

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義経千本桜@歌舞伎座 夜の部

24日の夕方は、歌舞伎座で「義経千本桜」の夜の部を観てました。
そうえいば、1185年の3月24日に壇ノ浦で平家が滅亡したのだそうです。その日にアフター壇ノ浦の平家の武将たちがたくさん出てくる「千本桜」を観るとは何たる偶然!

夜の部は、何といっても片岡仁左衛門さん扮するいがみの権太が登場する前半部分が良かったです!
仁左衛門さんの権太は上方式の演出で演じているそうですが、奈良の小悪党という土着感がえらく伝わってくるのが楽しいですね。自分の息子に丁半賭博教えちゃうような、悪ガキが成長したようなキャラクターが憎めません。それがまた、後半の権太の死の悲しさを一層引き立ててくれました。
それと、片岡秀太郎さんの権太の妻・小せんの世話女房ぶり、片岡孝太郎さんのお里のおきゃんなけなげさも良くて、この幕は松島屋一家バモス!でありました。

夜の部には「小金吾討死」といって、平維盛の家来の小金吾という若衆が敵の手にかかって大立ち回りの末死んでしまう場面があります。この場面の立ち回りが面白いんです。敵の捕り手が縄をたくさん放って蜘蛛の巣状に絡め、その上に小金吾が乗っかってグルグル回したりします。
昼の部の「道行」にも立ち回りが出てきますが、こちらは踊りの中の立ち回りで軽やかな感じがして、「小金吾討死」のリアルな立ち回りとは雰囲気が違ってきます。同じ歌舞伎の立ち回りでもいろいろなバリエーションが楽しめて面白いですね。

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義経千本桜@歌舞伎座 昼の部

今日は、歌舞伎座に「義経千本桜」観にいってきました。
先月の「仮名手本忠臣蔵」に引き続き、義太夫モノの大作を昼夜通して上演しています。今日は昼の部。

先月もそうだったのだけど、主要キャストが菊五郎、仁左衛門、幸四郎、(今月は出てないけど)吉右衛門、梅玉と60歳前後の第一次ベビーブーマーな方々(と、ちょっと年上の方々)で、ちょうど彼らも円熟味を出してる頃なので、この2ヶ月はオススメの舞台かも。
今月は作品中の主要な三役を平知盛=幸四郎、佐藤忠信=菊五郎、いがみの権太=仁左衛門が演じているのがポイントですな。

今日は昼の部を観劇。鳥居前、渡海屋から大物浦、道行まで。大物浦で知盛が悲壮な死を迎えた後、桜満開の「道行初音旅」で気分を切り替えられました。

この作品、「義経」とついているのに、タイトルロールの義経ではなくて前述の3役が主役状態の作品です。(いろいろな場面に登場はするんだけどね)今月はごひいきの梅玉さんが義経を演じています。静かなたたずまいのなかに実はがしっと存在感があるのだよな。「立っているだけで義経」なのは歌舞伎界では彼がナンバーワンだと思っております、はい。そういえば、5月も梅玉さんは「勧進帳」で義経されるんですよね。

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仮名手本忠臣蔵@歌舞伎座-夜の部

2つ下の記事に書いた湯島天神での梅見物の後、24日は歌舞伎座の夜の部を観にいってきました。

夜の部は、「仮名手本忠臣蔵」通しの、五、六、七段目と討ち入り。
大好きな七段目が観られるのでゴキゲンでした。なぜ好きかというと、前半の由良之助のお遊びの部分のうきうき感と、一転して後半の騒ぎのあとの静けさの中に入り込む緊迫感の対比が面白いからです。
今回は吉右衛門さんが由良之助でしたが、敵を欺くための酔態が、「ああ、こーんなふうに楽しくお酒飲んで酔えたらなあ!」と感じさせてくれました。後半部の、本心を明かす由良之助との対比が鮮やかでした。
この場面の由良之助の衣装は、遊んでいるときは色気のある紫色、本心を明かすときは渋いカフェオレ色とキャラクターの変化を見事に表しています。歌舞伎でのこういう色の使い方は楽しいなあ。
あ、ちなみにこの日の見立て(お遊びの場面で、あるものを似たものに例えて遊ぶ。ちなみに内容は日替わり。)は、仲居さんが「干菓子」を持ってきて「そのまんま東」と、若い衆は仲間を横たわらせて「餃子」でした。最後の九太夫の頭を梅干に見立てるのも含めて食べ物尽くしでした。

五、六段目は、今回観ていて「転職先でプライド高すぎてなじめなかった男の悲劇」に見えちゃったのですが。うーむ、これまた学生時代に観ていたときには気づかなかった視点。

ごひいきの梅玉さんは、夜は初役の斧定九郎ひと役。メーキャップがチトきついような気がしました。存在だけでも無機質な冷たさが出せる方なので、もうちょっとメークの雰囲気を少しばかり和らげても良かったかもしれません。
今回の梅玉さんは、昼の石堂と道行の勘平、夜の定九郎とカラーの異なる三役を演じていてファンとしては面白かったですけどね。
東蔵さんも昼の部と討ち入りで渋く手堅く影のごとく大石を支える原郷右衛門と、軽くてお調子者の女衒の源六を鮮やかに演じ分けて楽しませてくれました。

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歌舞伎俳優も走った東京マラソン

東京マラソンからはや1週間が過ぎましたが、以前記事にちらっと書いた出場者の一人、歌舞伎俳優の中村扇雀さん、無事に東京マラソンを完走したそうです。

東京マラソン 扇雀さんも完走!(歌舞伎美人HPより)

最初の観戦スポットはコースの前半でランナーが団子状態で走っていたのでなかなか彼の姿を発見できませんでした。「ナリコマヤ!」って声かけたかったんですけどねえ。

こちらのブログにコメントを寄せてくださるまっちさんも完走したそうです。おめでとうございます!寒い中お疲れ様でした~!

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仮名手本忠臣蔵@歌舞伎座-昼の部

土曜日は、歌舞伎座に「仮名手本忠臣蔵」の通しを観にいってきました。今回は昼の部。夜の部は来週観にいきます。去年の国立劇場の「元禄忠臣蔵」連続上演からカウントすると、1月を除いてトータルで4ヶ月も歌舞伎の忠臣蔵モノを観てるんですね。こういうことも珍しいなあ。
ちなみに、この前「仮名手本忠臣蔵」の通しを観たのが1999年3月、大阪松竹座のとき以来8年ぶりなのにも気づきました。

「仮名手本忠臣蔵」は、ほかの歌舞伎の作品よりめだって決まりごとが多い芝居です。大序(最初の場面ね)の場合、開演前に口上をする人形が出てきて出演者の紹介をして、その後47回(四十七士にちなんで。)の拍子木に合わせてゆーっくり幕が開き、鼓の音や「東西声」が七回、五回、三回とかかり、その後役者さんがゆーっくりと動き出します。ここまでの時間数えたら20分かかってました。

また、塩冶判官が切腹する場面は、今でもお客さんを場内に入れません。(場内にもそのことがお知らせで掲示されてました)それだけ厳粛な場面なのであります。

この辺のエピソード、歌舞伎の入門書などでよく読んでいたのですが、何度か観てきてやっと「あ、本当にそうやってるんだー。」と今回やっと確認?できるようになりました。見始めたころは、あらすじをひたすら追うのに精一杯だったり、ごひいきの役者さんメインで眺めてたりしてましたからね(^^;→これは今でもか!。何度か観ることで、さまざまな目線からお芝居を観ることができます。

今回印象に残ったのは、中村梅枝さんの四段目の力弥。静かな演技の中に、父親が来ない心配や主君を思いがけなくなくす悲しさを感じ取ることができました。折り目正しいのもいい。梅枝さんはここ数年で子役時代を終えて歌舞伎の舞台に復帰しましたが、最近チェックの若手です。
ごひいきの梅玉さんは四段目の石堂と「落人」の勘平。石堂は、切腹を判官に告げる上使ではあるけれど、塩冶判官や家来たちへの同情や気遣いがそこはかとなく漂う雰囲気が、特に帰っていくあたりでよく出せていたと思います。勘平は何度かやった役ですが、以前よりも「立っているだけで色男」モードが上がったかな、と。時蔵さんとのコンビもお美しい。「落人」では、すっかりミーハー度にスイッチが入っちゃったわたくしなのでした。

2/19追記。
東京マラソンのスタートはトータルで20分かかったそうで、思わず「忠臣蔵の大序で開幕から登場人物が動き始めるまでにかかる時間と同時間だ。。。」と思ってしまった私。

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またもや映画と歌舞伎の週末

金、土、日とまたまた映画と歌舞伎の日々。流石に頭の中が疲れてるぞ。おかげで感想も力入っておりませんが、、、ご容赦を。

1/19(金)
フィルムセンターの歌謡・ミュージカル映画特集再び。この日は「夜の歌謡シリーズ・なみだ恋」(1973・東映東京)。あらすじはコチラ(キネマ旬報データベース)八代亜紀の「なみだ恋」を下敷きにした作品だそうです。八代さんご自身も出演。
中島ゆたかさん扮するヒロイン三恵子が、偶然出会った谷隼人さん暴力団の男・五郎に次第に恋心を募らせていくのに、佐々木功さん扮する三恵子の母の店のバーテン・ジョージ若松に暴行されちゃう件がめっぽうつらい。しかもその後、三恵子の母が急死し、母の店が悪いことしてたので警察に手入れを受けて三恵子も警察に連行され、五郎は殺人で指名手配になり、さらに再びジョージに襲われてしまい、彼をナイフで刺し殺されてしまう!。。。めっぽう悲しい展開です。そこへ五郎が現われたときはまさに「待ってましたよ!!」状態でした。
結局、五郎が三恵子の罪をかぶり(おそらく警察に出頭し)、三恵子は母の店を引き継いで五郎の出所を待つのでした。
クールな中島ゆたかさんの美貌が印象的でした。ジョージに襲われた後、早朝の新宿の街をさまよう三恵子のショットが美しかったです。70年代半ばなファッションもかわいかったなあ。谷隼人さんのワイルドな男前ぶりも素敵です。佐々木功さんの妖しげなバーテンには正直びっくりしました。7「宇宙戦艦ヤマト」の歌うたってた人というイメージしかなかったので。あと、片山由美子さん扮するハワイアン娘のペギーちゃん(三恵子の母の店で働く女の子)が、片言日本語でお客のおじさんに「パパー」と擦り寄るところがナイスキャラ。

1/20(土)
歌舞伎座、夜の部。
「廓三番叟」、「金閣寺」、「鏡獅子」とまさにお正月なラインアップ。もっとも、1月も20日過ぎると賞味期限切れ気味ではありますが。切りの「切られお富」が時間の都合か話の展開が駆け足だったのが少々残念。

1/21(日)
渋谷のシネマヴェーラの丹波哲郎特集。「亡八武士道」(1973・東映京都)あらすじはコチラ(キネマ旬報データベース)
小池一夫・小島剛夕の劇画が原作だそうですが、斬られた腕や首が飛んでゆく立ち回りとか出演者のメイクとかまさに劇画状態。その中で丹波さん扮する明日死能のクールさがカッコイイぞ!
オープニングの夕日をバックにした死能と追っ手の斬り合い(刀がぶつかると火花が散って、それが出演者などの文字になる!)、死能が雪の中に立たずむラストシーンの虚脱感が気に入りました。そういえば、死能が阿片にやられていくあたりの、ライトがチカチカしてさまざまな場面がフラッシュバックするところは、石井輝雄監督の作品によく出てきますねえ。

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連休終盤の日々

楽しい3連休もまもなく終わりです。あ、でも今年は去年より3連休の数が多いらしいですよ!

今日は、図書館とTSUTAYAに借りたものを返しに行ったぐらい。

そのかわり、昨日はハードスケジュールでした。
昼間は、国立劇場に歌舞伎「梅初春五十三驛」を観にいってきました。東海道五十三次の各宿場を舞台に、源頼朝へ反逆を企てる木曽義仲の遺児・清水冠者義高(尾上菊五郎)と彼を追う人々のことを描いた歌舞伎版ロード・ムービー。サイドストーリーとして、歌舞伎でおなじみの八百屋お七、白井権八、鼠小僧などがパロディで登場する大型娯楽作品。
12時開演、16時45分終演と長丁場の舞台でしたが、1場面が短めなのと休憩がちょくちょく入るのでさくっと観ることができました。終盤の御殿山の立ち回りは、暗くなった舞台に次第に明かりが入って行き、なんと一面に桜が満開!というステキな場面でした。尾上菊之助扮する白井権八の水も滴る若衆ぶりが実にイイ!

終演後、ラピュタ阿佐ヶ谷に「男の花道」(1956年、宝塚映画)を観に行ってきました。扇雀ブームのころの藤十郎さんの姿を一度観てみたかったのでこの作品をチョイスした次第。途中、中央線が運転見合わせになりちょっと困惑。何とかたどり着きましたが。
主演は先代中村扇雀、すなわち今の坂田藤十郎さん。女形の中村歌右衛門と巾着切りの千太の二役を演じます。千太の彼女のお市ちゃんはなんとも可憐な扇千景センセイだ。
上方の名女形歌右衛門は、江戸下りの途中で眼病のため失明しそうになる。それを同じ宿に泊まる医師土生玄碩の手術により見事に回復する。1年後、江戸でピンチに陥った玄碩を救うために、彼に恩義を感じている歌右衛門は舞台の途中で観客の許可のもと芝居小屋を抜け出し、彼のもとに駆けつける。これに、千太とお市ちゃんの恋物語が絡んできます。
藤十郎さんは、きりりとした女形と江戸っ子のおにーちゃんの二役を見事に演じ分けてます。歌舞伎の場面も出てきますが、若き日の藤十郎さんはホントにきれいですねえ。歌右衛門の役のとき、目元とか若き日の中村玉緒さんに似てたなあ。
「女形と巾着切り」って、「雪之丞変化」の雪之丞と闇太郎の線を狙ったのかな?今はすっかり上方歌舞伎の顔の彼が、千太やってるときに「江戸っ子をなめるんじゃねえ!」ってタンカ切るのは面白かったです。
あと、芝居小屋の場面が何度か出てきますが、客席や舞台裏も結構しっかりセットが作られていたのは歌舞伎好きとしてはうれしかったです。
「宝塚映画」は、宝塚歌劇団が関わっていたのか音楽が十時一夫さん(宝塚歌劇の音楽スタッフ)だったり、出演者の中に「宝塚歌劇団」と出てきたのは興味深かったです。

「梅初春五十三驛」の舞台は京から江戸まで移動し、「男の花道」でも上方から江戸に旅する場面が結構出てきて、私は1日で舞台と映画で東海道を2度も移動しちゃいました。

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歌舞伎座初日

歌舞伎座初日

歌舞伎座の初日、昼の部を観に行ってきました。
写真は、ロビーにあるえらく立派なお飾り。ちなみに、飾りのみかんやイセエビなどはすべて本物らしいです。

今年で、ちょうど人生の半分歌舞伎を追っかけていることになります。(しかし!歌舞伎座のお正月の興行の初日を観にいくのは実は初めてだったりします。)そのワタシ的に記念すべき年のお芝居のトップバッターは「松竹梅」で在原業平を演ずるごひいきの中村梅玉さん。これはうれしかったです!
このほか、「俊寛」「勧進帳」「喜撰」と初芝居を堪能しました。

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元禄忠臣蔵

昨日は、国立劇場に「元禄忠臣蔵 第二部」を観にいってきました。

「元禄忠臣蔵」は、真山青果原作の10篇の作品からできた連作物。昭和初期に書かれた作品群で、一挙にではなく数年かけて発表されました。歌舞伎の上演では、全作品を一気に上演したことがこれまでありません。
今年開場40周年を迎えた国立劇場が、この全作品の上演を10月から行っています。>独立行政法人になってから、国立劇場のお仕事にやる気が出てきたなあ。
たぶん全編を見る機会はめったになさそうなので、私も3ヶ月観にいってみることにしました。

先月は、浅野内匠頭の江戸城での刃傷から、赤穂城での評定まで。
今月は、大石の遊廓通いから、大石が浅野内匠頭の後室に別れを告げるまで。
来月は、討ち入りから赤穂浪士が切腹をするまで。

「元禄忠臣蔵」では、「御浜御殿綱豊卿」、「南部坂雪の別れ」、「大石最後の一日」しか観たことなかったのですが、2ヶ月間で全編の半分を見終わった後に感じたのが、「忠臣蔵」の有名な出来事をがしっと出すのではなく、その出来事をめぐって登場人物たちが時には腹を探りあい、時には論争をしたりして外から出来事をあぶりだしていく描き方をしているな、ということ。
たとえば松の廊下の刃傷も、吉良上野介は逃げていく姿が出るだけで、浅野内匠頭が登場する時にはすでに梶川殿に抱きかかえられている。そして吉良を討てなかった無念さを嘆く。
でも、その登場人物たちが論争したりする姿が生き生きとしていて楽しい。
あと、先日書いた「カノッサの屈辱」と同時期に歌舞伎に興味を持ち始めて、歌舞伎に関する本を沢山読んだのですが、岩波文庫版「元禄忠臣蔵」なんかも読んでまして、そのときに読んだ台詞の数々を思い出したりしながら観ています。

今月は、お気に入りの作品「御浜御殿綱豊卿」がごひいきの中村梅玉さんの綱豊卿で上演するので、ちょっといい席をゲットして鑑賞。のちの6代将軍となる綱豊と、赤穂浪士の富森助右衛門の「赤穂浪士は敵討ちするのか?」ということに関しての応酬を描く場面で、梅玉さんの綱豊は4回目。最初に演じたのが92年10月の御園座での梅玉襲名披露興行のときでした。このときの綱豊卿が素晴らしくて、彼のターニングポイントの役ではないかと今でも思っています。
以前は、決め台詞だけが浮かび上がってきちゃうこともあったのですが、今回はそれが他の台詞ともつながりが出てきていました。助右衛門に対する態度も余裕がでてきたなあ。あと、お年を召された分尾びれもついてきたのではないかと。

そのほかの出演者では、あでやかさの中に芯の強さを秘めた遊女浮橋役の片岡秀太郎さん、大石主税と羽倉斎宮というまったく色合いの違った二役を他人のように見事に演じきった片岡愛之助さんがよかったなあ。

ちなみに、先月は女性の登場人物が3名(うち1名は子役!)という男の世界でしたが、今月は遊廓と御殿女中や腰元が一杯のお屋敷の場面で一気に登場人物の女性比率が上昇。その対比も面白かったです。来月は、またたぶん男の世界でしょうね。

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團十郎が歌舞伎座に帰ってくる!

白血病で療養中だった市川團十郎さんが、5月の歌舞伎座で舞台に復帰します。團十郎さんがいなくて、なんだかさびしかったのでうれしいぞ。
今日来た歌舞伎座のメルマガによると、復帰の演目は「外郎売」。楽しみにしてます。

※「外郎売」は、早口言葉のオンパレードで面白い芝居です。

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歌舞伎座夜の部。

昨日の書き込みの通り、雪の中を買い物と歌舞伎座夜の部鑑賞に行ってきました。
買い物は、銀座の地下道からいけるお店をチョイスして移動しました。日比谷の宝塚劇場や帝劇から銀座4丁目の交差点を通って東銀座の東劇を結ぶながーい地下街は、こんな天気の時にはじつにありがたい!

さて歌舞伎座ですが、今月は坂田藤十郎襲名披露興行。うん、高校生のころに日本史の教科書に出てきた名前だ。教科書で一緒の部分に初代の人が出てくる市川団十郎さんが休演中なのが残念だ!
歌舞伎座は2ヶ月ぶりですが、昔からおなじみの劇場の座席(だいたい3階)に身を沈め、ごひいきの役者さんの芝居を見るのは実に幸せだなあ。これで前の席との段差がもうちょっと広ければいいんですがねえ。(前の席の人が前にのめると、舞台が見えなくなっちゃうのよ)

で、新藤十郎の襲名披露狂言、夜の部は「伽羅先代萩」(めいぼくせんだいはぎ)の御殿と床下。伊達家のお家騒動を下敷きにした芝居で、御殿の場面はお家乗っ取りをしようとしている面々から若君を守る乳母の政岡を中心にして話が進んでいきます。その政岡が新藤十郎の役。
乗っ取り組は若君に毒入り菓子を与えて殺そうとしますが、それを政岡の息子が代わりに食べ、さらに毒を盛ったことを悟られないために乗っ取り組の八汐に刺し殺されています。
以上、とてつもなく過酷な状況になっても政岡は乗っ取り組の前ではまったく動じない。乗っ取り組のメンバーの一人は、あまりにも動じないので自分の仲間だと思ってしまうほど。しかし、乗っ取り組みが去った後に息子の市外を前に一気に抑えていた感情がほとばしります。ここで、女形の見せ場「くどき」となります。こんな風に、どばーっと登場人物の気持ちが吹き出てくる場面、結構好きです。うーん、歌舞伎って面白いよな、と感じる瞬間のひとつです。
そうそう、政岡の息子・千松役の中村虎之介少年の健気さ、殿様らしかった若君・鶴千代役の中村鶴松少年もなかなか良かったです。がんばれ少年たち。

余談なのですが、役者さんがずらっと並んで新藤十郎の襲名をおひろめする口上の場面は、ぞれぞれの役者さんの屋号が飛び交います。そこで思わず、最近見たこれを思い出してしまった。。。

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尾張地球博@歌舞伎座

DSC02301先月にも記事を書きましたが、歌舞伎座で「尾張地球博」が登場する「東海道中膝栗毛」観て来ました。歌舞伎座の前にあった演目を書いている看板にも、「愛・地球博」のロゴを発見。(これから先は、ネタバレあり。)

お話は、弥次さん喜多さんが日本橋を出発して尾張地球博に行くまでの道中記。小田原では幽霊騒動に巻き込まれ、岡崎では細木和子風巫女に出会い、大井川では天候不良になり、最後は父の敵を追う娘さんの助太刀で2人は尾張地球博会場へ、と彼らが旅の途中で出会ったエピソードが続いてゆきます。

幕切れは、尾張万博「倶楽春館」(グローバルハウス!)の前になります。ここでマンモスと、モリゾー&キッコロも登場しますよ。それで、最後は主催者の尾張万博守(この役、博覧会協会長の豊田章一郎さんみたいな存在になるのかな?)が登場して一件落着。

歌舞伎のファン感謝デー「俳優祭」では、このような時事ネタやら笑える場面が満載の作品をよく上演しますが、通常の興行で登場するのは最近では珍しいような気がします。途中、「文弥殺し」などのほかの作品のパロディが出てくるのも楽しかったです。なんだか長谷川町子先生が書いた歌舞伎作品のパロディ漫画「町子かぶき迷作集」(「切られ与三郎」とかをネタにしています)とか思い出してしまった。

あと、旅人な私としては、旅行しているとこんな風に面白い出来事を経験したり、いろいろな人生送っている人に出会ったり、天候不良に襲われたりするなあ、うんうん、それが旅の楽しみだ!!とか思いながら観ていたのでした。

ちなみに私、明日再び愛知万博に行ってまいります。残り日数もあとわずか。明日も混んでいるんでしょうねえ。
あと、今気づきましたがこのブログの右下の万博のカウントダウンのところ、十五夜バージョンになってる!

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歌舞伎にも、万博登場。

歌舞伎座の9月興行の新聞広告見てびっくり。
昼の部で弥次さん喜多さんを上演するんですが、最後の幕が「尾張地球博の場」。梅玉丈の役が「尾張万博守」。万博の閉幕月についに歌舞伎にも万博が登場ですよ。

歌舞伎の弥次さん喜多さんは戦前は人気作品で、シリーズ化されて毎年夏に上演されていたそうです。行き先は結構何でもありだったようで、当時の満州あたりまで行ったりすることもあった模様です。今回もその何でもありを活用して万博に行っちゃったりするんでしょう。はてさて、どのような場面になるのでしょう?

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歌舞伎ファンも遠征します。

先々週の7月30日、大田区民ホール・アプリコに歌舞伎の巡業を観にいってきました。我が家からは、サッカーでいいますと等々力に行く程度の遠征でしょうか。

歌舞伎は、毎年夏に3コースぐらいに分かれて全国の公共ホールをまわる巡業をします。だいたいお芝居2演目に、出演者の口上つき。演目も分かりやすいのが選ばれているかな。
学生時代は、「行った事のない町で歌舞伎を観よう!」ということで、日帰りできそうなところに遠征したこともあります。見知らぬ町でホールを探しながら、夏の暑い日差しの中を歩き回るのもなかなかオツなものです。

今回は、中村魁春さんの襲名披露でした。この襲名披露興行、2002年の春に歌舞伎座で始まってから、大阪、京都、博多、名古屋アンド昨年からの地方巡業と、4年がかりでした。今回の巡業が襲名披露興行のラストとなります。
今回は、魁春さん、吉右衛門さん、歌昇さんの「吉野山」、「口上」、梅玉さん、芝雀さん、歌昇さんの「与話情浮名横櫛」の3本立て。歌昇さんが2演目奮闘公演ですね。魁春さんは相変わらずCUTEでした。吉右衛門さんの狐忠信は珍しいキャスティングだったかも。梅玉さんは与三郎役がすっかり持ち役になりました。(14年ほど前、与三郎を始めてされた時はびっくりしたんですよ。今よりも若衆・二枚目役が多かったですから)
そのほか、こういう巡業は少人数の一座になるので、お弟子さんたちにも大きな役がつくんですね。そういうのを観るのも隠れた楽しみであります。

歌舞伎の巡業は歌舞伎座などよりお手軽な値段で歌舞伎が楽しめます。皆さんも近くの町にきたら足を運んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに、以前ご紹介した梅玉さんのお弟子さんの中村梅之さんのブログの7月分にも巡業日記が載っています。各ホールでのレポートから食べ歩きまでいろいろ載っていますのでご参考にどうぞ。


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