カテゴリー「エイガヲミル」の88件の記事

2009/12/30

本日のランチ

本日のランチ
日比谷シャンテのひつじやでカレー。体が暖まりました、ええ。

午前中は「沈まぬ太陽」を観てきた。休憩入りの大作ですが、飽きることなく観られました。ちょっとベタな展開があったり、時代考証はちょっとラフだったかな?(あ、テレックスの実物をこの映画ではじめてみた!)というのはあったけど。年が明けたら原作も読んでみるか。

出演者は、渡辺謙は言わずもがな(昭和30年代の恩地君は、天知茂様に似ていたなあ)。さらに三浦友和の行天君が良かった!組合やってた頃は謙さんよりマイルドな雰囲気なのに、年取ってえらくなると悪人キャラになっていく変貌ぶりがポイントですな。「沈まぬ太陽」行天君編も作ってくれたらいいのに。
宇津井健のしみじみとした存在感、最後においしいところをさらっと持っていく上川隆也、お、やってくれるかと思ったら手のひら返しの加藤剛、いかにも天下りな社長の神山繁、ひっそりとしかし気丈に旦那を支える鈴木京香、不気味な存在感の品川徹、と皆さんの演技を楽しめました。

謙さんと石坂浩二が1986年の一番機を見送る場面、宇津井健の家の場面などいいシーンもありました。123便に乗った乗客が遺書を書くシーンは、リアルタイムでその遺書のことを扱った記事を読んでいたので涙が止まらなかった。。。

2009/11/29

「残菊物語」

東京フィルメックスの特集上映「ニッポン★モダン1930」にて、1939年の溝口版を観賞。

2代目尾上菊之助と、彼を影から支える菊之助の弟(→後の六代目菊五郎!)の乳母のお徳の物語。
芸道モノは大好きなので、じっくり観させていただきました。

まず私にとって一番の収穫だったのが、花柳章太郎や先々代河原崎権十郎など今は亡き舞台俳優の姿を観られたこと。花柳のうつむいた姿はなんとも風情があって素敵です。
高田浩吉が菊之助の友人の中村福助(のちの五代目歌右衛門)を演じていますが、いかにも女形な風情でやってましたが、実際の福助はどんなキャラだったのだろうとも思いました。

また、実際の歌舞伎の場面(四谷怪談の隠亡堀→五代目菊五郎がお岩・小平・直助の三役早替りでやっていた設定のよう、関の扉→花柳の墨染が花道をかける足取りがよかった)が入っていたり、当時の芝居小屋の場面が出てきたりと歌舞伎好きにはたまらない場面が沢山出てきます。
ちょっと話がそれますが、歌舞伎の場面で感じたこと。役者の体の動きが型ではあるものの、その型に行くまでの動きがきれいな流れになっているんです。現代人と昔の人はやっぱり体の動かし方が変わってきているのでしょうねえ。

BGMは物売りの声や楽屋に聴こえてくる長唄や義太夫の節など。物売りの声が明治時代の雰囲気を感じさせせていいです。

そして一番の圧巻は菊之助が成功を収めて再び大阪の舞台に立つことになり、道頓堀を船乗り込みする場面の華やかさです。お囃子の流れる中、船のへさきに立って挨拶する菊之助の晴れがましさ。ここに至るまでの数年間の積み重ねが見事に昇華されてます。
この場面と交互にお徳がしだいに命の灯を小さくしていく場面が映されるのがこれまた印象的な演出でした。

余談1。お徳さんが菊之助に演技のことを意見する場面あたりで「幸坊ちゃん(六代目のこと)はきかんぼうだから」というセリフにクスリとしました。
ちなみのこの意見する場面のワンカットは川べりを延々と歩きながら続くのだがなかなか美しい場面だ。

余談2。菊之助の名前の呼び方が何パターンもあることに気づいた。
五代目菊五郎→菊
お徳や尾上松助、お弟子さんやお手伝いの人→若旦那
福助→菊ちゃん(菊ちゃん福ちゃんと呼び合っている)
大阪に行ってから→ショウコはん(尾上松幸と名乗っていたから)
自分で→寺嶋(本名)

余談3。美術考証に東京で修行し大阪で活躍した狂言作者の食満南北の名前が。舞台裏の場面作りなどで関わったのでしょうか。この方の著書「作者部屋から」が最近復刊されましたが、明治期の芝居の様子がよく分かるいい本です。

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2009/11/22

犬と猫と人間と

久しぶりに映画を観てきた。
ユーロスペースで20日まで上映していた「犬と猫と人間と」。最終日の最終回に駆け込んできました。

処分されそうな犬と猫と、それをめぐる人々の姿を追ったドキュメンタリー。
動物の処分場などかなりハードな部分も出てくる。
だけど、その合間にはさまれる犬猫の姿(たとえば、神奈川県動物愛護協会の事務所にふらりと現われる猫
にゃんだぼ」などなど)がほんのり笑いを誘い、犬猫を救うためにアクションを起こしている方々の姿からはパワーをもらえそうだった。あと、ひとりひとりがアクションしていけば何かを動かしていけるんじゃないかという気持ちも。

終了後は、マークシティのコールドストーンクリーマリーでアイスを食す。
犬と猫と人間と
ストロベリーにパイ生地をブレンド。
新型インフルエンザの影響で店員さんの歌はご希望のあったときのみになっていたんですが、そのかわりに店員さんが「本当にミルフィーユみたいでいいですね!」とか話しかけてくれて、これはこれで楽しかったです。

2009/10/31

「こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」

テアトル新宿で「こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」を観てきました。

こまどり姉妹、というとナツメロの番組でおそろいのハデな振袖を着て濃いお化粧して歌っていて、さらにファンに刺されたりガンにかかったりと重い過去があったりして、ディープな歌手だという印象をずっと持っていたのですが、あるときお二人の歌う「ソーラン渡り鳥」にひきつけられ(とくにサビの部分)、それから気になる歌手になっていました。

本日は上映後にご本人たちもご挨拶されるということで、喜び勇んでテアトル新宿に行ったのでありました。そうしたらなんと立ち見!劇場で座布団を用意してくれたので、そちらに座って観賞しました。

映画のほうは、こまどり姉妹の出生から現在までをインタビュー、昔の映像、持ち歌などでたどってゆく内容でした。
お二人は北海道で生まれて→樺太に移住→終戦で引き揚げ→生活のために流し→上京→メジャーデビュー→紅白出場とまさに戦後の歴史を体現した人生を歩まれています。

紅白出場、人気上昇という栄光わ浴びた矢先に妹がファンに刺され、さらにガンにかかってしまい、姉は未婚の母となり(これは、相手の男性が理解のあった方でこのようになったとのこと)、他にもお金を管理してた人に持ち逃げされたり、キャバレーに出演してたから紅白に出(NHK固すぎ)前述の思い状況が続発します。

・・・しかし、インタビューに答えるお二人のお話は思ったより重くない。時にはユーモアも混じる。そんな辛い状況になっても(さらに、メジャーデビューするまでにもとてつもなく苦労されてるし)、過去をそういう風に話せ、見事に歌手として再出発したタフさをもった人たちなのです。

さらにさらに、あのお化粧も衣装も、歌謡ショーやるときはトークのネタにしてるのです!(涙か出てきてつけまつげが取れそう、とか言ったりしちゃう)ナツメロの番組では、そういうトークの場面はないですからなあ。
これでこまどり姉妹のイメージが一気に変わりました。重い過去を持つ歌手から愛すべき歌手に。(ちなみに、私服もニット帽かぶったりして結構ヤングだったりする)

また、映画の中に昭和48年の浅草の国際劇場の映像が出てきたり(「東京踊り」の看板もかかっていた)、昔のニュース映像が出てきたり、戦後の大衆娯楽の歴史もなぞれる映画であります!

終了後に、客席から拍手が沸きあがりましたが、まさにそれぐらいぐっと来るいい映画でした。

そしてこまどり姉妹が登場!前述のつけまつげネタも登場しました。・・・というか、最後列で見ていて気づいたのですが、あのメイクは宝塚のメイクと同じく遠目から見ても顔が分かるようにしているのではないでしょうか。遠くから見ているとぜんぜん違和感がなかったので。
さらに!!挨拶のあとに「ソーラン渡り鳥」を歌ってくれたので大変うれしゅうございました。
最後に「冥途の土産に(→まだ早いですよ~)来てくださったお客さんと記念撮影がしたい」とのことで、お二人が客席に降りてきて記念撮影タイムがありました。これはうれしい経験でした。

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2009/10/12

発掘!幻の大宝映画 第三弾!『波止場で悪魔が笑うとき』

シネマ△トライアングルの皆さんによる大宝映画上映企画第三弾のお知らせです。
泉京子って、新東宝末期に活躍した鳴門洋二の奥さんのようですね。

(以下、告知)
第一弾『黒と赤の花びら』、第二弾『黒い傷あとのブルース』と続けてきた「発掘!幻の大宝映画」シリーズもいよいよ今回が最終回。
上映作品は中川順夫監督作品『波止場で悪魔が笑うとき』。
今回はトークゲストは無く二日間とも上映のみとなりますが、発見された三本のフィルムの中ではある意味最もレアとも云える作品、例によってこれを逃したら次はいつ観られるか判りません、また、今回は会場に大宝配給全6作品のポスターを展示予定です、皆様是非足をお運び下さいませ。

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発掘!幻の大宝映画 第三弾!

■映画配給会社 大宝とは?

 1961年、倒産した新東宝は三つの会社に分裂する。清算会社である新東宝本社、製作部門のニッポン・アートフィルム・カンパニー(NAC 後の国際放映)、そして配給会社として1961年の9月に設立されたのが大宝であった。
だがその活動も長くは続かず、年が明けた1962年の1月の頭には大宝は業務を停止してしまう。この僅か3ヶ月強の間に大宝によって配給された作品は次の5本。

『狂熱の果て』(佐川プロ製作 監督 山際永三 1961年11月1日公開)
『黒い傷あとのブルース』(佐川プロ製作 監督 小野田嘉幹 1961年11月22日公開)
『飼育』(パレスフィルムプロ製作 監督 大島渚 1961年11月22日公開)
『大吉ぼんのう鏡』(シナリオ文芸協会製作 監督 猪俣勝人 1962年1月3日公開)
『黒と赤の花びら』(佐川プロ製作 監督 柴田吉太郎 1962年1月14日公開)

 これに経緯は判らないが大宝の業務停止後に公開されたらしい『波止場で悪魔が笑うとき』(第一プロ製作 監督 中川順夫 公開日不明)を加えた計6本が大宝の配給作品の全てと思われる。
  この内、大島渚の『飼育』こそフィルムの現存がはっきりしており、DVD化もされているが、あとの5本については現在新東宝作品の管理をしている国際放映にもプリントはなく、また、5本の内3本を製作された故佐川滉プロデューサーも生前フィルムの所在を探しておられたが結局見つからなかったそうである。故にこれらの大宝配給作品は既に現存しない作品と永らく思われて来たのである。

※『波止場で悪魔が笑うとき』の監督について
当初『波止場で悪魔が笑うとき』の監督を中川信夫としていましたが、これはキネマ旬報記載のデータ(1962年3月下旬号掲載)及び今回見つかったフィルムを所持していた会社に対する問合せの返答に基づいたものでした。しかし、中川順夫監督説も拭い切れなかったため、クレジットタイトル部分の試写を行ったところ、そこに記されていた監督名は果たして「中川順夫」でありました。拠ってここに訂正させていただきます。

■3作品の16mmプリントをついに発見!!

 上記の如く既に失われたと思われていた大宝配給の5作品、だが今回、遂に3本の作品の16mmプリントの所在を突き止めました!
見つかったのは『黒い傷あとのブルース』『黒と赤の花びら』そして『波止場で悪魔が笑うとき』の3作品。
  既に権利関係すらあやふやになっているこれらの作品を一般劇場でかける事は難しいかもしれません。しかし、これら幻の作品たちをスクリーンに蘇らせる為、「発掘!幻の大宝映画」と銘打って、新橋TCC試写室でのシリーズ上映を企画しました。
7月の第一弾『黒と赤の花びら』、9月の第二弾『黒い傷あとのブルース』に続き、最終回・第三弾としてお贈りするのは中川順夫監督作品『波止場で悪魔が笑うとき』。
大宝配給6作品目に当たるこの作品は、大宝が存続していた1962年の1月までの間に公開された形跡のない謎の作品。しかし、冒頭にはちゃんと大宝マークが挿入されており、また、「大宝配給」と記されたポスターも存在している事から、大宝作品であることは間違いなく、大宝の業務停止時には既に完成していたものと推測されるものの、配給会社が消滅した後にどのような形で公開されたのか現時点では明らかになっていない、今回発見された三本の中では最も謎の多い作品。

当然ソフト化やCS放映なども望めないこの作品、この機会を逃すと今度はいつ観られるか判りません、是非、足を運んで幻の作品を堪能して下さい。

火を吐くルガー08の恐怖! 凄絶痛快アクション巨弾!
『波止場で悪魔が笑うとき』

1962年 第一プロ製作 大宝配給作品 シネスコ 16mm
製作:土肥静 監督:中川順夫 原案:広瀬利江 脚本:中沢信三/策明順 音楽:奥村一 撮影:宮西良太郎
出演:牧真史/泉京子/丘野美子/月田昌也/筑紫あけみ/鮎川浩/木村天龍/奈良優一/深見泰三/二本柳寛/コロムビア・トップ/コロムビア・ライト/チャーリー石黒と東京パンチョス 他

【あらすじ】
  数ヶ月ぶりに海から帰った健次を待って居たのは弟 信吉の死であった。真面目だったはずの弟がルガー08の弾丸を打ち込まれて殺されたというのだ。弟の死の真相を探るべく調査を開始した健次の前にやがて明らかになっていくのは麻薬組織の恐るべき陰謀であった....。

【解説】
 大宝配給作品『黒い傷あとのブルース』(小野田嘉幹監督)に主演した牧真史がここでも主役を務め、健次とその弟信吉の二役を演じている。相手役の踊子ルミを演じるのは小津安二郎監督『お早よう』への出演でも知られる松竹出身のヴァンプ系女優泉京子。
監督は『海底人8823』などのテレビ作品の他、主に独立プロで活躍し、児童映画からピンクまでもをこなす職人監督中川順夫。
  先にも記したがこの作品は永らく中川信夫監督作品ではないかと云う説もあった。その原因となったのがキネマ旬報1962年3月下旬号(No.307)に載ったこの作品の紹介記事である。ここには確かに監督が中川信夫と記されている。これが単なる誤植なのか記事の執筆者の間違いなのかは今となっては知る術もないが、この作品はまともに公開されたかどうかすら怪しい作品ゆえ、誰もその間違いを正すことなく、この記事が唯一ともいえる公的資料となってしまった事でその様な説が流布してしまったのであろう。なお、今回のフィルムの発見後、台本(準備稿)とポスターの現存を確認したが、当然その監督名は中川順夫と記されていた。
今回のフィルムの発見により、この間違いを正すことが出来たのは幸いである。

同時開催:大宝配給作品ポスター展
大宝配給作品全6作品のポスターを展示予定(協力:東舎利樹氏)

<上映スケジュール>
10/17(土)
15:00 開場
15:30~17:00 上映

10/18(日)
12:30 開場
13:00~14:30 上映

上映カンパ金 両日とも 1500円

※この作品の正確な上映時間が判っていません。
その為、両日共にタイムテーブルはあくまでも予定となります。ご了承ください。

<会場>
新橋TCC試写室
住所:東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号
アクセス:http://www.kokuei-tcc.co.jp/access.html
<ご予約について>
ご予約なしの当日来場も受け付けますが、満席の場合はご入場をお断りする場合があります。確実なご鑑賞の為にはご予約下さい。
ご予約はこちらへの参加表明のほか、下記予約受付専用フォームをご利用いただければ管理の都合上助かりますが、私宛へのメッセージ、もしくは下記メールアドレスへのメールでも受け付けます。お名前・日にち・人数をお書き添えの上、お申し込み下さい。

予約受付専用フォーム:http://www.nipponeiga.com/daiho/
予約専用メールアドレス:daiho@nipponeiga.com

なお、ご予約のキャンセルは可能ですが、その場合は事前にご一報頂きたくお願いいたします。

それでは皆様のご来場、お待ちしております。

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2009/10/05

最近観た映画と芝居

ざっと最近観た映画と芝居の感想をば。

シネマート六本木での中川信夫レトロスペクティヴにて。
「思春の泉」(1953・新東宝)
終盤の、結婚式と時造・モヨ子の揉め事が同時進行していくシーンの人物の出入り、場面の移り変わりが鮮やかでワクワクした。宇津井健が当時の農村の健やかな青年って感じでイイ。左幸子、はじけててキュート。
東野英治郎が後年の水戸黄門のように揉め事を裁くのが面白い。

「『粘土のお面』より かあちゃん」(1961・新東宝)
北沢典子扮する木村先生と二木てるみ扮する正子が別れるシーンは、小学校のときに大好きだった先生が産休でお休みするときの寂しさを思い出して胸がきゅんとした。
終了後、二木てるみさんのトークショーあり。弟の稔役を演じた津沢彰秀さんと約50年ぶりの再会を果たすというサプライズもありました。

ラピュタ阿佐ヶ谷にて。
「トラン・ブーラン 月の光」(1954・新東宝)
先の大戦下のマレー半島を舞台に、日本兵(小笠原弘)と現地の娘さん(雪村いづみ)の切ない恋を描く。先日亡くなった松林宗恵氏が監督している。
雪村いづみはとにかくかわいい!!そして「トラン・ブーラン」はマレー近辺の歌らしく、なかなかいいメロディ。小笠原弘は、いいお兄さんという感じだ。それにしても、鐘のなっていた頃の新東宝は高島忠夫とか宇津井健とか小笠原弘とか明朗系キャラのほうが仕事来てますな。
いづみタンの兄が沼田曜一で、ちょっとキュートなキャラが気に入った。その婚約者が三原葉子。三原葉子、マレー語しゃべっても彼女のセリフの言い方になっていて味わい深い。
そして、われらの天知茂様も出演しているが、現地のゲリラ隊長でしかも部下が殿山泰司だ!!ビジュアルは黒塗りした「恐怖のカービン銃」の大津みたいで、セリフは全部マレー語・・・。→巻き舌の発音はうまかったと思うが。
あと、加東大介の佐々木一等兵のユーモラスなたたずまい、細川俊夫や三村恭二の士官は、「ああ、こういう人いたんだろうんなあ」というリアルさを感じました。

歌舞伎座の9月大歌舞伎
「浮世柄比翼稲妻」の「鈴が森」
梅玉丈の「鈴が森」白井権八を長年みたいと思っていたのだけど、夢がやっとかなった(泣)。
刀の扱いの丁寧さ、折り目正しさ(権八はお武家さんだから)、長兵衛への礼儀正しさなど結構な権八でありました。
権八が雲助を斬ってから、花道の七三に行って身構えたところで蜩の合方が入る場面、ゾクゾクしますな。立ち回り好きなので。

再びラピュタ阿佐ヶ谷にて。
「忍法忠臣蔵」(1965・東映京都)
丹波先生の役のたたずまいは、「亡八武士道」の明日死能のルーツみたいな感じを受けた。後半の着物の紋所の部分が雪月花の文字になっていたのがおしゃれである。丹波先生の立ち回りはワイルドでスカッとする。
あと、内蔵助と丹波先生の敵討ちに関するやり取りは、「元禄忠臣蔵」を思い出した。
お軽に化けたくノ一が、新東宝出身の扇町京子タンであったので何だかうれしい。そして堀部安兵衛がおやっさん(小林昭二)!

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2009/09/19

上映会のお知らせ:発掘!幻の大宝映画 第二弾!『黒い傷あとのブルース』

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芸術の秋、映画の秋。
上映会のお知らせです。

先日行われた「黒と赤の花びら」に続き、大宝映画作品の第2弾です。今回は、「黒い傷あとのブルース」。この作品を監督された小野田嘉幹監督のトークショーもありますので、ご参加をお待ちしております。


【以下、告知】

7月に柴田吉太郎監督作品『黒と赤の花びら』を上映して大好評だった「発掘!幻の大宝映画」。その第二弾として小野田嘉幹監督作品『黒い傷あとのブルース』の上映を行います。前回同様、これを逃したら次はいつ観られるか判らないレアな作品、皆様是非足をお運び下さいませ。

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発掘!幻の大宝映画 第二弾!

■映画配給会社 大宝とは?

 1961年、倒産した新東宝は三つの会社に分裂する。清算会社である新東宝本社、製作部門のニッポン・アートフィルム・カンパニー(NAC 後の国際放映)、そして配給会社として1961年の9月に設立されたのが大宝であった。
だがその活動も長くは続かず、年が明けた1962年の1月の頭には大宝は業務を停止してしまう。この僅か3ヶ月強の間に大宝によって配給された作品は次の5本。

『狂熱の果て』(佐川プロ製作 監督 山際永三 1961年11月1日公開)
『黒い傷あとのブルース』(佐川プロ製作 監督 小野田嘉幹 1961年11月22日公開)
『飼育』(パレスフィルムプロ製作 監督 大島渚 1961年11月22日公開)
『大吉ぼんのう鏡』(シナリオ文芸協会製作 監督 猪俣勝人 1962年1月3日公開)
『黒と赤の花びら』(佐川プロ製作 監督 柴田吉太郎 1962年1月14日公開)

 これに経緯は判らないが大宝の業務停止後に公開されたらしい『波止場で悪魔が笑うとき』(第一プロ製作 監督 中川順夫 公開日不明)を加えた計6本が大宝の配給作品の全てと思われる。
  この内、大島渚の『飼育』こそフィルムの現存がはっきりしており、DVD化もされているが、あとの5本については現在新東宝作品の管理をしている国際放映にもプリントはなく、また、5本の内3本を製作された故佐川滉プロデューサーも生前フィルムの所在を探しておられたが結局見つからなかったそうである。故にこれらの大宝配給作品は既に現存しない作品と永らく思われて来たのである。

※『波止場で悪魔が笑うとき』の監督について
当初『波止場で悪魔が笑うとき』の監督を中川信夫としていましたが、これはキネマ旬報記載のデータ(1962年3月下旬号掲載)及び今回見つかったフィルムを所持していた会社に対する問合せの返答に基づいたものでした。しかし、中川順夫監督説も拭い切れなかったため、クレジットタイトル部分の試写を行ったところ、そこに記されていた監督名は果たして「中川順夫」でありました。拠ってここに訂正させていただきます。

■3作品の16mmプリントをついに発見!!
 第一弾として7月に上映した『黒と赤の花びら』は、二回の上映がどちらも札止めに成る程の大盛況、残る2本の上映を望む声も多数寄せられました。
そして今回第二弾としてお送りするのは小野田嘉幹監督作品『黒い傷あとのブルース』。
二日目9/27の上映後には、小野田監督をお招きして、当時のお話も伺います

  なお、日活に小林旭主演 野村孝監督による同名作品が存在しますが、同じ原作の映画化という訳ではなく、どちらも当時ヒットしていたジャズナンバー「黒い傷あとのブルース」にインスパイアされた作品であることに拠るもの。因みにどちらも1961年公開作品であるが、封切りはこちらの方が若干早い。

当然ソフト化やCS放映なども望めないこの作品、この機会を逃すと今度はいつ観られるか判りません、是非、足を運んで幻の作品を堪能して下さい。

殺し屋と拳銃鬼! 香港 ― 東京ラインに炸裂する火線衝動編!!
黒い傷あとのブルース

1961年 佐川プロ製作 大宝配給作品 総天然色 シネスコ 16mm
製作:佐川滉 企画:辻豊 監督:小野田嘉幹 原作:猪俣勝人 脚本:味楽京香 音楽:赤星建彦 美術:岩武仙史 撮影:岡田公直 照明:岡庭正隆 録音:沢田一郎 助監督:武部弘道
出演:牧真史/島崎雪子/月田昌也/殿山泰司/竜崎一郎/水上恵子/近衛敏明/大友純/植村謙二郎/南道郎/小野満とスイングビーバーズ 他

【解説】(当時のプレスシートより)
 この映画は、麻薬密売に生きる不敵な男を主人公に、その彼が泥沼のような悪の世界でふと知った真実の愛テーマにしたものである。暗黒街に炸裂する強烈なアクション、その中で生きることしか出来ない宿命的な男女の愛情を描き、そうした愛情がどんな報酬を得たか ― 視野の広い社会派・小野田嘉幹監督の厳しい眼を感ずることが出来る一篇である。
  猪俣勝人の原作と味楽京香脚本の歯切れのよさも、こうしたドラマに必要なドライなムードを作り、特に、後半、ラストにかけての追い上げるような急迫した快テンポを生んでいる。

<上映スケジュール>
9/26(土)
15:00 開場
15:30~17:00 上映

上映カンパ金 1800円

9/27(日)
12:30 開場
13:00~14:30 上映
14:40~15:30 トーク:ゲスト 小野田嘉幹監督

上映カンパ金 2300円

※トークショーに関しては若干時間が前後するかも知れません、また、実はこの作品の正確な上映時間が判っていません。その為、両日共にタイムテーブルは予定となります。ご了承ください。

<会場>
新橋TCC試写室
住所:東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号
アクセス:http://www.kokuei-tcc.co.jp/access.html

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<ご予約について>
ご予約なしの当日来場も受け付けますが、満席の場合はご入場をお断りする場合があります。確実なご鑑賞の為にはご予約下さい。
ご予約はこちらへの参加表明のほか、下記予約受付専用フォームをご利用いただければ管理の都合上助かりますが、私宛へのメッセージ、もしくは下記メールアドレスへのメールでも受け付けます。お名前・日にち・人数をお書き添えの上、お申し込み下さい。

予約受付専用フォーム:http://www.nipponeiga.com/daiho/
予約専用メールアドレス:daiho@nipponeiga.com

なお、ご予約のキャンセルは可能ですが、その場合は事前にご一報頂きたくお願いいたします。

それでは皆様のご来場、お待ちしております。

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予告!
発掘!幻の大宝映画 第三弾!
波止場で悪魔が笑うとき
第一プロ製作 監督:中川順夫 出演:牧真史/泉京子
10/17(土) 開場15:00 上映開始15:30
10/18(日) 開場12:30 上映開始13:00
両日共に上映のみ
上映カンパ金 1800円
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2009/09/17

「ビューティー・ペア 真っ赤な青春」上映会のお知らせ

映画上映とトークイベントのお知らせ。

映画の友・シネマ△トライアングルの諸兄が「ビューティー・ペア 真っ赤な青春」の上映会とトークイベントをザ・グリソムギャングで開催されます。詳細は下記のとおり。
女子プロレス中継でおなじみの志生野アナも参加されるそうですので、女子プロのお好きな方、いざグリソムへ。

自主上映団体「シネマ△トライアングル」Presents
全日本女子プロレス松永高司会長追悼企画
「ビューティー・ペア 真っ赤な青春」
1977年/東映東京作品/カラー/57分


監督:内藤誠
脚本:中島信昭/撮影:花沢鎮男/音楽:八木正生
出演:ジャッキー佐藤、マキ上田、岡田裕介、赤城マリ子、ナンシー久美、ビクトリア富士美、佐藤允、内田勝正

<イントロダクション>
さる7月11日に、全日本女子プロレスの創設者で、マッハ文朱、ビューティ・ペア、ジャガー横田、クラッシュ・ギャルズ、ダンプ松本、ブル中野、北斗晶ら数多くのスター選手を育て、女子プロレスブームを生み出した“女子プロレスの父”松永高司会長が逝去されました。
ザ・グリソムギャングでは稀代の興行師である松永会長の偉大なる功績を讃え、松永会長に縁のあるレスラー、関係者の方をお招きしてお客様と共に献杯を捧げる追悼上映会を開催します。
上映作品は昭和50年代前半に女子中高生を中心に一大ブームを巻きこしたビューティ・ペアのリングでの華やかな活躍の裏にある修行の苦しみや、二人の友情を描いた青春女子プロレス映画『ビューティ・ペア 真赤な青春』を上映。
上映会初日の21日(月)の第一部では、全日本女子プロレスの実況を永年務めた志生野温夫さんと元リングアナウンサーの今井良晴さん、第二部には今作品を演出した内藤誠監督、22日(火)には堀田祐美子選手と井上貴子選手をお招きしてトークショーを開催予定。
志生野温夫さん&今井良晴さん、堀田祐美子選手&井上貴子選手には松永会長や全日本女子プロレスについての思い出話を、内藤誠監督には撮影秘話などを語っていただきます。
かつて女子プロレスに熱狂したファンはもとより、現在も女子プロレスを愛する皆さんのご参加を心よりお待ちしております。

※22日(火)にゲストとして納見佳容さんの参加が緊急決定しました!!(09/08/29)



<タイムスケジュール>
9月21日(月・祝)
第一部
13:00~14:00 映画上映
14:00~14:15 休憩
14:15~16:00 トークショー
ゲスト:志生野温夫さん&今井良晴さん
第二部
16:30~17:30 映画上映
17:30~17:45 休憩
17:45~19:30 トークショー
ゲスト:内藤誠監督
19:30~21:30 懇親会

9月22日(火・祝)
15:00~16:00 映画上映
16:00~16:15 休憩
16:15~19:15 トークショー
ゲスト:堀田祐美子選手&井上貴子選手
&納見佳容さん

※各回とも松永会長の秘蔵VTRの上映あり


<映画&トークイベントチャージ>
21日(月) 第一部、第二部 2500円
懇親会:4500円(飲み放題つき)
22日(火) 3500円


<ゲストプロフィール>
志生野温夫
1932年11月4日 大分県出身
■ 経歴
國學院大學 文学部 卒業
元日本テレビ放送網 アナウンサー
■ 出演歴
スポーツTODAY(テレビ東京)
小松原三夫のゴルフ道場(テレビ東京)
全日本女子プロレス(フジテレビ)
めちゃ×2 イケてるっ!(フジテレビ)
とんねるずの生でダラダラいかせて!!(日本テレビ)
鳥人間コンテスト(読売テレビ)
パ・リーグ公式戦中継(CS ガオラ)
めざせシングルプレーヤー(CS ゴルフネットワーク)
生でゴンゴン(CS サムライTV) 他

今井良晴
1959年10月16日 東京都出身
身長:168cm 体重:63kg
■ デビュー戦
1991年4月21日 全日本女子、東京・後楽園ホール、高橋美華&神谷美織対長谷川咲恵、山元真由美

内藤誠
1936年3月6日 愛知県出身
■ 経歴
早稲田大学第一政経学部を59年に卒業。同年4月、東映東京撮影所に助監督として入社する。石井輝男「網走番外地」シリーズ、深作欣二「誇り高き挑戦」「ギャング同盟」などについて、映画作法を学びながらシナリオを書く。69年に監督昇進、「不良番長・送り狼」でデビューする。以後、「不良番長」を5本撮り、71年、「未亡人ごろしの帝王」「夜の手配師・すけ千人斬り」「ポルノの帝王」といったポルノB級シリーズでも、奇想天外ナンセンスに徹した作品を作り、一部映画ファンの人気を呼ぶ。73年、大和屋竺のシナリオによる「番格ロック」は、才気横溢、彼の最高傑作で、映画青年たちの中にはベスト・ワンに推すものが多かった。79年の「十代・恵子の場合」を最後に東映を退社、フリーとなる。以降の監督としては、シネマ・プラセットで「時の娘」80、筒井康隆原作を映画化した「俗物図鑑」82、「スタア」86がある。

堀田祐美子
1967年1月10日 兵庫県出身
身長:168cm 体重:78kg
■ デビュー戦
85年6月5日、全日本女子、北海道・苫小牧王子スポーツセンター、対宇野久子&神崎文枝(パートナーは仲前芽久美)
■ プロレス歴
全日本女子(85年~03年)-フリー(03年)-AtoZ(03年~06年)-(06年~)
■ 主要タイトル歴
AtoZワールドチャンピオン、WWWA世界シングル、WWWA世界タッグ、オールパシフィック、UWA世界女子タッグ、JWP認定タッグ、ディリースポーツ認定女子タッグ
■ 得意技
キック、カリビアンスプラッシュ、ピラミッドドライバー、掌底

井上貴子
1969年11月7日 茨城県出身
身長:164cm 体重:66kg
■ デビュー戦
88年10月10日 全日本女子、東京・後楽園ホール、対井上京子
■ プロレス歴
全日本女子(88年~99年)-フリー(99年~05年)-LLPW(05年~)
■ 主要タイトル歴
LLPW認定タッグ、LLPW6人タッグ、オールパシフィック、全日本シングル、WWWA世界タッグ、全日本タッグ、UWA世界女子タッグ、全日本タッグ、UWA世界女子タッグ、IWA世界女子、ツインスター・オブ・アルシオン、アイアンマンヘビーメタル
■ 得意技
バックブロー、ソバット

納見佳容
1976年6月4日 兵庫県出身
身長:164cm 体重:58kg

◇レスラー時代
■ デビュー戦
95年10月14日、全日本女子、後楽園ホール、対最上眞理
■ プロレス歴
全日本女子(05年~06年)-全日本女子(07年~04年)
■ 主要タイトル歴
全日本タッグ、全日本シングル、オールパシフィック
■ 得意技
ダブルリスト・アームサルト、フィッシャーマンズ・バスター

◇ 女優としての活動
■ 舞台
烏山区民ホール『蒲田行進曲』(2004年9月1~3日)
シアタートップス『革命の林檎』(2004年12月22~29日)
スペース107『悲しき天使』(2005年08月02~07日)
シアターサンモール『BANG!BANG!BANG!~ちょっとだけ大作戦~』(2005年09月07~11日)
シアターサンモール『時来組プロデュース公演 幕末ノ丘』(2006年05月31日~6月04日)
スペース・ゼロ『新・夏の魔球』(2006年09月28日~10月01日)
大塚萬スタジオ『男・運』(2006年10月06~09日)
シアターサンモール『時来組プロデュース公演 そして龍馬は殺された』(2007年06月14~18日)
大塚萬スタジオ『くちづけ』(2007年11月15~18日)
シアターグリーン『あなたの探し物、無料で探します』(2008年7月24~30日)
TACCS1179『誠 CENTURY』(2008年11月21~18日)
江戸東京博物館大ホール『ロマンティックライフ・スペシャル』(2009年1月23~25日)
中野ポケット『7@dashⅡ~業務連絡!主演女優がいなくなりました~』(2009年04月01~05日)
■ 映画/Vシネマ
『猿飛佐助Ⅱ~闇の軍団~』(2005年09月24日劇場公開)
『ちゃんこ』(2005年10月15日広島先行公開/2006年01月中旬東京公開)
『女郎物語(仮)』(2009年発売予定)
■ テレビ
テレビ東京『BLEACH』【声優】
フジテレビ『新春かくし芸大会2005』 他


<予約について>
当館は「21席のミニシアター」ですので、予約制での入場を行っております。
当日の来場でも、お席に余裕がある場合には問題ありませんが、確実なご観賞のため「直接予約」または「電話予約」をお願いします。
なお、電話が通じずらい場合もございますので、今回はメールでの予約も承っております。
タイトルを「ビューティ・ペア 真赤な青春」とし、希望日時・人数・連絡先・お名前を明記の上、下記アドレスにお送り下さい。
cineka2@yahoo.co.jp

会場:ザ・グリソムギャング
電話 044(966)3479(受付時間10:00~21:00)
http://movie007.hp.infoseek.co.jp/index.htm
(時間帯、曜日などによって繋がりにくい場合があります。なるべくメールでの予約をお勧めします)

☆ グリソムギャングでは予約を受け、イベント当日に料金をいただく興行を主として運営しています。
イベントによってはキャンセル待ち登録のお客様がいらっしゃる場合もございます。
予約をキャンセルされる場合は、お早めにご連絡ください。皆様のご理解をよろしくお願いいたします。

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2009/08/30

「東海道四谷怪談」と「日本残酷物語」

シネマート六本木の中川信夫レトロスペクティブにて鑑賞。

「東海道四谷怪談」(1959・新東宝)は、やっぱり良い。天知茂の目を伏せる演技、大友純の生臭さ、若杉嘉津子の情念、画面の随所に現われる赤い色。。。
上映終了後、音楽担当の渡辺宙明さんのトークショーあり。胡弓などの和楽器も使ったのだそうだ。そういえば、お岩様が伊右衛門への嘆きの言葉を言う場面などに使われていた!

「日本残酷物語」(1963・新東宝興行=しばたプロ)は、武智鉄二の「日本の夜 女・女・女物語」と同じく和製モンド映画。ナレーションは、われらが司会者宮田輝だ!

裸女にペインティングする前衛芸術から通勤ラッシュ、新幹線、蘇民祭、トド撃ち、ゲテモノ料理の数々、ゲイバー、さまざまな美容術、猫の皮を加工して三味線にするとこ、アイヌのクマ祭り、奄美大島の休日、徳之島のノロさんまで当時の日本中のさまざまな光景が映し出される。
ゲテモノ料理とか美容術とかゲイバーは「日本の夜」にも出てきてた。ただ、作品のクオリティはコチラのほうが高いような。

豆まきのシーンで、林家三平、小唄勝太郎と一緒に先代市川門之助が映っていた!懐かしい。

徳之島の場面で共同墓地とか風葬用の棺のような入れ物とか洗骨の場面が出てくるのだけど、その辺を撮影して大丈夫だったのだろうか?岡本太郎の例の一件をさかのぼること数年前の撮影ですが。

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2009/08/27

『海よ俺らの歌に泣け』上映会のお知らせ

このたび、先日の「黒と赤の花びら」に引き続き天知茂デビュー60周年企画第2弾、「海よ俺らの歌に泣け」の上映会を行います。
この映画は新東宝末期に作られた作品ですが、なかなか上映の機会がない作品のようです。作品の内容が不明だったりしますが、天知さんの写真集に誰かを殴っているショットでのスチールが一枚載っているぐらいしか私も作品の情報が手に入りませんでした。
今回は遅い時間からの上映ですので、お仕事の帰りにお立ち寄りいただければ幸いです。

※上映の詳細、お問い合わせ、お申し込みは花田さん( mamushi_brothers 「@」hotmail.co.jp →アットマークは半角に変換してください)まで。

以下、上映情報。


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『海よ俺らの歌に泣け』
1961年/千代田映画製作、新東宝配給作品/モノクロ/75分

監督:田口哲
脚本:田代淳二、田口哲/撮影:柾木四平/音楽:吉野達弥
出演:白根一男 万里昌代 天知茂 左京未知子 今村原平

<イントロダクション>
天知茂デビュー60周年企画第2弾として1961年公開の『海よ俺らの歌に泣け』を上映!!
今回はTCC試写室での上映会では初の試みとして平日の夜にレイトショー上映します!!
『海よ俺らの歌に泣け』は国際放映にフィルムが現存しないとても珍しい作品で、内容の詳細についての情報も一切ありません。
正直言って当日上映してみて初めて内容がわかる出たとこ勝負ですが、名画座で上映される可能性がゼロなのでこの機会を逃すといつ観れるかわからない非常に珍しい作品ですので、是非ご来場ください!!

<上映スケジュール>
8月27日(木)
19:30 開場
20:00~21:15 上映

8月28日(金)
20:30 開場
21:00~22:15 上映

<会場>
新橋TCC試写室
住所:東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号
HP:http://www.kokuei-tcc.co.jp/index.html

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